農林水産省が官民協働の「Let’s!和ごはんプロジェクト」を開始

 農林水産省は和食文化が2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されて5年目にあたることにちなみ、和食文化の保護・継承につなげるために官民協働の「Let’s!和ごはんプロジェクト」を始めた。将来の食嗜好(しこう)の骨格となる味覚が形成される子どものうちに、和食の味や食べ方の体験の機会増加を促すのが目的。同省のホームページ(HP)内にはプロジェクトページが作られ、プロジェクトメンバーの登録が開始されている。

 2019年にはラグビーワールドカップ、2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、今後はますます訪日外国人が増加すると予想されている。

 「日本の食」についても海外から大きな関心が集まる中、同省はオールジャパンで伝統的な食文化である和食を国内外で展開する好機だと説明。ユネスコ無形文化遺産に登録されたのはメニューではなく、だしのうま味や発酵食品をうまく使うなどする「健康的な食生活を支える栄養バランス」、年中行事との密接な関わりなど「日本人の食文化」といった四つの特徴が評価されたからだとしている。

 一方で、子どもや子育て世代には生活習慣の変化や日々の忙しさなどから、日本の食文化がなかなか受け継がれていないことを問題提起。そのため食品製造業者、流通業者、中食・外食業者だけではなく、レシピや調理家電など食に関わるさまざまな事業者と行政が一体となり、官民協働で身近で手軽に健康的な「和ごはん」を食べる機会を増やしてもらう取り組みを推進する。

 なお「和ごはん」とは、「ごはん、汁物、おかず等若しくはその組合せで構成されているもの」または「だし並びに醤油及び味噌をはじめとする日本で古くから使われてきた調味料等が利用されているもの」としている。

 プロジェクトでは、子どもたちや忙しい子育て世代に、身近・手軽に健康的な「和ごはん」を食べる機会を増やしてもらうため、さまざまな活動を行う企業や団体の参加を募集。HP内の参加申請フォームから応募できる。プロジェクト参加者は専用ロゴが使用できる。

Let’s!和ごはんプロジェクト(農林水産省)
報道発表「「Let’s!和ごはんプロジェクト」の開始について」(農林水産省)

記事提供:日本医療・健康情報研究所