厚労省が熱中症予防の普及啓発と注意喚起を呼びかけ

 厚生労働省は気温の上昇に伴い、国民一人一人に対して熱中症予防の普及啓発と注意喚起を行うためリーフレットを作成。こまめな水分や塩分の補給、扇風機やエアコンの利用といった予防法を広く国民に知ってもらいたいとしている。特に熱中症への注意が必要な高齢者や障害児(者)、子どもについては医療機関や薬局、介護や障害福祉サービスの事業者、保育所など関連施設からの重点的な呼びかけを求めている。

 消防庁による集計では、今年5月15日~21日までの全国の熱中症による救急搬送人員は984人(速報値)。昨年同時期の確定値は596人であったことから、大幅に増加している。今後も気温の上昇が予想されることから、厚生労働省では熱中症予防のためのパンフレットを作成し、関係各所に向けて注意喚起をうながしている。

 リーフレットでは、熱中症予防には「暑さを避ける」ことと「こまめに水分を補給する」ことが大事として、具体的に「室内では扇風機やエアコンで温度を調節する」ことや「天気のよい日は、日中の外出をできるだけ控える」などを分かりやすく説明。暑さ指数(WBGT値:Wet Bulb Globe Temperature)を参考にするのも役立つとしている。

 また熱中症の症状を紹介したうえで、熱中症が疑われる人を見かけときの対処法として、「涼しい場所への避難」、「からだを冷やす」、「水分補給」をあげている。一方で、暑さの感じ方は人によって違うことや、無理な節電はせず適度に扇風機やエアコンの使用を勧める注意文なども添えられている。

報道発表「熱中症予防のために」(厚生労働省)
環境省「熱中症予防情報サイト」暑さ指数(WBGT)の実況と予測

【関連教材】
「熱中症に要注意!」(保健指導マーケット)

記事提供:日本医療・健康情報研究所