10代でも”スマホ老眼”が増加?―養護教諭対象のアンケートで明らかに
学校での保健指導において”スマホ老眼”の症状を訴える生徒や、コンタクトレンズのトラブルが増加していることが、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニーの調査でこのほど明らかになった。
調査は2017年7~8月、小学校から高等学校までの養護教諭225人を対象に行われた。このうちコンタクトレンズについては、「生徒の装用開始時期が早まっている。」と回答した養護教諭は全体の78.6%にのぼった。コンタクトレンズ装用開始の早期化が明らかになった形だが、58.2%の養護教諭が「コンタクトレンズの不具合を訴えて保健室に来室する生徒がいる。」と回答。そのため、コンタクトレンズの安全性に関する指導教材を求める養護教諭の割合は90.3%と高い割合を示した。
また高等学校の養護教諭のうち57.3%が「学校にカラコンをつけてくる生徒が増えている。」と回答しており、カラーコンタクトレンズの広まりも明らかになった。しかし「眼科を受診せず、カラコンを購入する生徒が多い。」と回答した高等学校の養護教諭は69.3%に達し、不適切なケアや使用法でトラブルが起こるリスクを生徒が認識せず、使用しているケースが多いことも分かった。
一方、スマートフォンなどを長時間にわたって至近距離で使用することで一時的にピントが合いにくくなる、いわゆる”スマホ老眼”の生徒が「増えていると感じる。」と答えた養護教諭の割合は全体の49.8%だった。また「目の乾きやドライアイと思われるトラブルを訴えて保健室に来室する生徒がいる。」と回答する養護教諭も37.8%いて、若年層に目のトラブルが広がっていることが明らかになった。
同社では、養護教諭向けの指導の手引き「中学生・高校生のためのコンタクトレンズガイド」を日本学校保健会を通して全国の学校に配布したり、コンタクトレンズ使用者に定期的な眼科受診を呼び掛ける啓発活動「眼科へ行こう!」キャンペーンを行ったりして、正しい使用法を今後も広めていく考え。
記事提供:日本医療・健康情報研究所