【健やか21】「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の提言(⽇本産婦⼈科感染症学会・⽇本産科婦⼈科学会)


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現状において「妊婦をワクチン接種対象から除外することはしない」方針

 2021年2⽉から、日本国内でCOVID-19ワクチン接種が始まります。これに際して、⽇本産婦⼈科感染症学会および⽇本産科婦⼈科学会が現状においての提⾔を掲載しました。

 昨年始まったパンデミックから、およそ半年という極めて短い時間にワクチン開発が⾏われたため、まだ⼗分な有効性や安全性に関する臨床データの集積がありません。しかし、すでに⼤規模な接種を始めたイスラエルでは、新規感染者・重症者・基本再⽣産数がともに激減しており、致命的な副反応は報告されていません。

 残念ながら妊婦さんに対しては⼗分な知⾒がなく、各国でもワクチン接種に対する⾒解が分かれています。これらの点も踏まえ、以下の提言がなされました。

  1. COVID-19 ワクチンは、現時点で妊婦に対する安全性、特に中・長期的な副反応、胎児および出生児への安全性は確立していない。
  2. 流行拡大の現状を踏まえて、妊婦をワクチン接種対象から除外することはしない。接種する場合には、長期的な副反応は不明で、胎児および出生児への安全性は確立していないことを接種前に十分に説明する。同意を得た上で接種し、その後30分は院内での経過観察が必要である。器官形成期(妊娠 12 週まで)は、ワクチン接種を避ける。母児管理のできる産婦人科施設等で接種を受け、なるべく接種前と後にエコー検査などで胎児心拍を確認する。
  3. 感染リスクが高い医療従事者、重症化リスクがある可能性がある肥満や糖尿病など基礎疾患を合併している方は、ワクチン接種を考慮する。
  4. 妊婦のパートナーは、家庭での感染を防ぐために、ワクチン接種を考慮する。
  5. 妊娠を希望される⼥性は、可能であれば妊娠する前に接種を受けるようにする。(生ワクチンではないので、接種後長期の避妊は必要ない。)

 「患者さん⼀⼈⼀⼈の背景が違いますので、まずは産婦⼈科の主治医と⼗分にご相談ください」と結んでいます。「現状において」の提言となりますので、接種に際しては最新の情報を確認してください。

【詳細はこちら】
「COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する⽅へ 」の掲載について(⽇本産婦⼈科感染症学会/⽇本産科婦⼈科学会)

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